コミュニケーションには言語的会話と非言語的会話があります.日常的会話は後者が93%を占めます.スポーツではサイン,ジェスチュア,身振りやしぐさなどが多く使われます.アメリカの博物学者マルセール・モースはこれを“身体技法”と呼び,各民族が有する文化的・科学的技術の発展によって“身体技法”が異なると述べています.しかし,これらの行動の中には人類が他の動物とたもとを分けてきた痕跡を示す行動様式が混在しています.
例えば,森で出くわしたゴリラとゴリラはお互いにからだを大きくみせ,発声をして威嚇します.威嚇によって優位,劣位が決まると,劣位のゴリラは手のひらを上にして手をさし出し,それに対して優位なゴリラは手のひらを上から重ね合わせることによって,相互に優位と劣位を共有します.人類はこれを平等の意味を含めて握手に変身させました.スポーツでのハイタッチはそれが変容したものです.
行動は意志の表れであり,他人はその行動を見てその心を読みます.スポーツは相手のこころを読み合いその裏をかくことによって勝負が決まります.それはまたスポーツの醍醐味でもあります.
主催:小樽商科大学 中川喜直研究室
共催:一般社団法人 身体開発研究機構
協力:大塚製薬株式会社
期日:2018年12月16日(日) 10時00分~12時00分(9時30分開場予定)
場所:小樽商科大学札幌サテライト 大講義室
講師:山地 啓司 先生
定員:60名
会費:無料
参加希望の方は,以下の方法でお申し込みをお願い致します.
① info◎pd-r.org(◎を@へ)まで参加者のお名前をお知らせください
② Facebookのイベントページ(https://www.facebook.com/events/563145590794046/)で参加をクリックください
※ 先着順と致しますので,お早めにお申し込みください.
講師ご略歴:
山地啓司(やまじけいじ) 先生
1942年,香川県生まれ.東京教育大学卒、東京大学大学院中退(教育学博士).東京大学,富山大学,新潟医療福祉大学,立正大学.学生時代に箱根駅伝に連続3回出場するなど長距離選手として活躍.拓殖大学駅伝部監督,ソウル五輪トレーニングドクター,ランニング学会初代会長等歴任。ランニング学会賞,ランナーズ賞等受賞.著書には『マラソンの科学』『マラソンウオッチング』『マラソンを走る・見る・学ぶ』 等多数.
※ この研究セミナーは,公益財団法人 秋山記念生命科学振興財団 ネットワーク形成事業の助成を受けて行っています.